拾九煎目 ノンフィクション、俺は、スパイかよ！！

中国上海へお茶と茶器の仕入れに行ったときのおはなしです。

今、PM2．5が、ニュースで何度も取り上げられています。
でも、お茶と茶器の仕入れにいったときは、
PM2．5なんて知らなかったので、上海は、曇ってばかりいるなと、思っていました。

お茶と茶器の仕入れが、ほぼ終わり、時間ができたので、豫園（よえん）に行ったときのことです。

豫園（よえん）の近くで、道路の縁石に座って、エッグタルトを食べていると、真面目な話、なんだか見られているような、異様な感じがしました。
二時間ドラマのサスペンスを見ていたので、監視や尾行されたときの、確認方法は、知っていました！

周囲に悟られないように、道路の縁石に座って、途中で買った1元（くあい）5角（まお）のエッグタルト（日本円で30円ぐらい）を食べながら、地図を見ているふりをして、怪しいやつがいないか、周りを確認しました！

ドキドキ、ドキドキ！！

すると、左側の遠くから、ベージュのコートを着て、金縁のメガネをかけた怪しい男が、ちらり、ちらりと、こっちを見ています。

あいつだ！！
怪しい！！

ゆっくりと、二つ目のエッグタルトを食べ終わっても、怪しい男は、こっちを、ちらり、ちらりと、見ています！！
あいつは、善良な、日本人の観光客を狙った引ったくりか、追い剥ぎか！！

どうしたら、あいつから逃げられるのか、善良な日本人の観光客、茶処・茶壺助、危うし！！

そのとき、ちょうどのタイミングで、制服の警察官が二人通りかかりました。
そこで、この人たちに守ってもらおうと思い、ホテルまでの道を聞くふりをして、近寄って声をかけました。

警察官は、親切、丁寧に、ホテルまでの道を英語で教えてくれました。

茶処・茶壺助は、英語も中国語も、わかりません！！

そのとき、ベージュのコートを着て、金縁のメガネをかけた怪しい男が、ダッシュして、こちらに、駆け寄ってきました！！
上海では、警察官がいても、引ったくりや追い剥ぎをするのかよ！！
警察官も、仲間なのかよ！！

怪しい男は、警察官へ中国語で、ゴニョゴニョと、何事かをしゃべって、去っていきました。

怪しい男は、私服の警察官のようでした。
そして、監視から開放されました！！

もしかしたら、道端でエッグタルトを食べただけなのに、スパイ容疑で、拘束されていたかもしれません。

みなさん、どこへ行っても、日本人として、誇り（埃・ホコリではありません！）をもって、基本的なマナーは、守りましょうね！！
道端に座って、食べるのはやめましょうね！
そうすれば、監視されません！！

こんなとき、あんなとき、こわかったとき、ヒマなとき、あ～あっ！！

お茶が飲みたい、東方美人茶、蜜香紅茶、金萱茶（きんせんちゃ）、祁門紅茶（キーマン紅茶）が飲みたい！！